プログラミングと出会って一年。自分の中で何が変わったのか

2018年、7月。

私は、都内の私立大学の薬学系大学院に所属し、薬の研究をしていました。

その年、私は、将来のことで悩みを抱いていました。

「このまま研究を続けて、一体自分は何を目指して生きていくのだろうか」

おそらく、自分の興味がある好きな分野の研究ができているならば、こんなくだらない悩みなんて抱くこともなかったでしょう。

しかし現実では、この悩みが毎日のように頭の中から抜けず、そしてついには大学院の研究室を休むようになっていきました。

なにかに悩み始めると、なかなかその悩みのループからは抜け出せなくなります。

研究室を休んでからも、自分の将来についての不安が消えて無くなることはありませんでした。

それでも、自分の中で違和感のあった道から一旦抜けて、脇道で休憩を挟めたのは、とても良い判断でした。

というのも、そうしなければ出会えなかったであろう、「プログラミング」という新たな道を見つけることができなかったからです。

プログラミングとの出会い

2018年、8月。

私はプログラミングと出会いました。

正直に言うと、もう少し前から、このブログを運用していたこともあって、少しはコードにも触れていました。

でも、しっかり勉強しようと思ったのは、この暑い夏の日だったことを覚えています。

はじめに勉強をしようと思ったきっかけは、自作のスマホアプリを作りたいと思ったからです。

理由はごく単純で、世の中に自分お手製の作品を早く出したかったからです。

まず、アプリを作るために、一冊の本を電子書籍で購入しました。

選んだ本は、『作ればわかる!Androidプログラミング』ですが、適当に検索してなんとなくで購入しました。

この本を読みながら、独学でアンドロイドのアプリ作成の勉強をはじめました。

そして、一週間ねばった結果、半分も読まないうちに挫折しました。

本のタイトルに書いてあることを信じたのですが、「作ってもわかり」ませんでした。

そもそも、スマホアプリの開発は、言語も何もわからない人間が触れていいものではないな、と思い知りました。

ただ、挫折したからといって、無駄だったと言うわけではありませんでした。

というのも、プログラミングの勉強が、久しぶりに「やっていて楽しい」と思える経験だったからです。

それから私は初心に戻り、難易度を下げて、HTMLやCSS、JavaScriptのウェブサイトの基本中の基本から学ぶことにしました。

お金もないので、今度は、無料で学べる「ドットインストール」というWebサイトで学ぶことにしました。

言語を学ぶのは純粋に楽しかったです。勉強をしている最中は他のことを忘れて無心になれました。

そうして、毎日勉強を続けました。

それでも悩み続けた夏

その頃から、プログラミングが好きだなと徐々に感じていました。

自分の頭の中でイメージを描いて、それを形にしていく。

ハードウェアの世界では、イメージを形にするまで時間と工程とお金がかかるが、ソフトの世界ではそれがすぐに形にでき、時間も工程もお金もそれほどかからずにできる。

もともと、レゴやパズルが好きだったので、そういう組み立てたり逆に崩したりが簡単な遊びの感覚で、プログラミングを楽しく勉強していました。

しかし、その間も、ふと気づくと「自分は一体なにを目指しているのか」ということに悩まされていることもありました。

高い学費を払い通っている大学院を休み、その学費を負担してくれている親の実家のもとで、クーラーの効いた涼しい部屋で、一体自分は何をしているのだろうか。

プログラミングが楽しい分だけ、研究を休んでいるのに「楽しんでいる自分」を責めたくなりました。

研究室の教授からも、ご心配の連絡が来ていて、なんと説明したらいいのか、とても重苦しい気分だったのを覚えています。

その頃は、一年後の自分が、今こうしてエンジニアとして働いているなど微塵にも思っていなかったので、ただただ不安を抱きながら、それでも前に進もうと必死にプログラミングを勉強していました。

そして、3週間ほど経ったある日のこと、その当時、想像もしていなかった出会いがありました。

思いがけないご縁

その出会いがあったのは、8月の末のことでした。

その頃から数えて一年半前の春、ちょうど留学準備の時に、留学先の現地に詳しいというMさんと知り合いました。

Mさんとは、「母親の、ママ友の、ご近所さん」という、奇跡的なつながりで知り合ったのですが、そのMさんが、久しぶりにご飯に行こうと誘ってくれたので、横浜で男二人、飲みに出かけました。

当時、私はMさんがどんな人かも正直なところよく知りませんでした。

Mさんとは、留学前に1回、留学から帰ってきた後にホームパーティで1回お会いしてお話した程度でした。

当然、どんな仕事をしている人かも知らなかったので、そういうプライベートな話を初めてその場で聞きました。そして、Mさんの仕事がIT企業のエンジニアであることを初めて知りました。

まさに、自分が今楽しいと感じている、「プログラミング」の世界に生きる方だったのです。

これは、絶好のチャンスだと思い、私も、自分の興味のあること、今のこと、将来やりたいことを話しました。

すると、Mさんは、私にある問いをしました。

「『DNS』をご存知ですか」と。

DNSとは、Domain Name Systemのことで、ドメイン (google.comなど) とIPアドレス(172.217.31.174など)を対応づけるシステムのことです。(詳しく知りたい方は検索して下さい)

私は、その当時、この言葉の意味を全く知りませんでした。

そのため、当然その場では答えられませんでした。

が、「この言葉のことを今は知りませんが、次会うときには完璧に理解して回答します!」と言って、自分が本当に「プログラミング」に興味があることを必死にアピールしました。

Mさんは、それを了承してくださったので、その後猛勉強し、後日もう一度Mさんとお会いしたときに、自分の理解できたことすべてをぶつける気持ちで回答しました。

すると、Mさんから「エンジニアとして働いてみないか」とまさかのお誘いをいただきました。

その時は、本当に嬉しくて、一気に肩に重くのしかかっていたものが、すうーっと抜けていくような気分でした。

喜んでそのお誘いを受け、後日その会社を訪問し、何人かの役員の方とお話をした結果、遂にエンジニアとして働けることになりました。

とにかくがむしゃらに頑張ったインターン

内定をいただいてから、すぐに親、彼女、教授に、大学院を休学することを伝えました。

この決断は、周りからはよくしたね、と驚かれることが多いのですが、私自身はそこまで勇気が要るものではありませんでした。

もちろん、休学をしてその後どうするのか、ということも考えましたが、それよりも、今「自分が興味があって楽しくできるもの」をすることが最善だなと思ったので、やってみてから考えればいいと割り切っていました。

9月中旬、大学院に休学の手続きをし、ようやく「エンジニア」としてスタートを切りました。

とはいえ、もちろん業務も言語も何も知らない未経験でしたので、学生インターンと言う形で契約し、言語を学ぶところから業務をはじめていきました。

今でも思いますが、本当にこれが良いスタートだったなと思います。

はじめの1ヶ月、何もわからない状態では当然プログラミング業務はできないので、ひたすら会社で勉強させてもらいました。

開発言語はRubyですが、入社一年目の先輩が作ったとっても丁寧なRuby入門テキストを使って勉強させてもらい、わからないことがあればすぐに教えてもらえる環境で勉強をしました。

そんな最高に甘えられる環境ですが、周りの方がせっせと仕事をこなしている中で、自分だけが勉強をしているので、自然と「自分で解決できることは解決しよう」「早く業務ができるようになりたいから頑張ろう」という気持ちになりました。

さらにいえば、普通プログラミングスクールに通ったりした場合、「お金を払って」勉強をするのですが、インターンの場合、「お金をもらいながら」勉強できるので、本当に最高な環境だし、お金をもらっているという責任感もあるので、しっかり勉強しようというモチベーションにも繋がりました。

結果、テキストを作った先輩が、全部終わるのに「3ヶ月」かかるだろうといったテキストを「1ヶ月」で完了することができました。

私も、休学を選んだ時点で、ある程度人生に腹を括った状態だったのも、よかったのかもしれません。

エンジニアの初の業務経験から今に至るまで

入門テキストを終え、エンジニア初の業務を担当させていただいてから、ものすごいスピードで多くの仕事をしたなあと思います。

2018年、10月。初の業務経験は、HTMLのランディングページ作成でした。

この業務はデザインのコーディングを整形して、要件通りの仕様に手直しするという簡単な業務でしたが、「仕事をする」という初めての経験にとても興奮したのを覚えています。

その仕事を期待された以上に早くこなすと、次は、いきなり新規事業で計画中というWebサイト構築を、覚えたての言語である、Ruby (Ruby on Rails) で任されました。

そのプロジェクトはいまでも担当していて、まだまだローンチ後もごりごり開発していくのですが、このプロジェクトでいろんな部署の人と意見を交わしながら機能開発したり、マーケティング戦略の観点から仕様を変更したり、ビジネスと直結したプログラミング開発業務に携わってきました。

そのおかげでできる業務にも幅が広がり、社員の方と肩を並べて働けるようになってきました。そして、気づくとインターンから社員へのオファーをもらうことができ、晴れて、今年の4月から正社員として務めることとなりました。

そうしたインターンからの経験を生かし、今では他のプロジェクトの開発も同時で担当したり、新人教育やプロジェクト会議のオーガナイザーを勤めたり、全社員向けのプレゼンを行ったりと、徐々に責任のある仕事を任されるようになってきました。

一年で変わったことと、これからの自分

この一年で、大変多くのことが変わりましたが、特に変わったことといえば、二つあります。

一つ目は、毎日が楽しくなったこと。

エンジニアの仕事をやり始めてから、毎日が本当に楽しくなりました。

去年の9月から月日があっという間に感じるのも、そのせいなのかもしれません。

二つ目は、絶対的に知識量が増えたこと。

去年の自分とは、全くというほど違う人間に成長した気がしています。

というのは、エンジニアとしての成長もあるし、お金の考え方の面の成長もあると思います。

エンジニアとしては、今の会社の最高な環境でプログラミングの知識と業務経験を得られたし、お金の考え方としては、実際に稼いでみて、アカデミーな世界にいる時では学べなかったことを肌身で感じることができました。

これからは、この一年で大量にインプットしてきた経験・知見を、次の年はアウトプットもしながら、さらにインプットできるように頑張っていきたいと思います。

そして、またなにか好きなことにワクワクして新しいことを始めたくなったら、厭わずチャレンジしていきたいなと思います。

こんな忙しい一年でしたが、こう振り返ると良い一年だったと心から思います。

また次の一年も、来年振り返ってみて良い一年だったと思えるようにしていきたいと思います。

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